お箸の歴史

祝い箸(祝箸)を含めたお箸の話です。

┃箸の発生は、火の発見に起因する。┃

┃箸の発生は、火の発見に起因する。┃

お箸は、人が火を使い食料を煮炊きして、それを口に
運ぶものとしてお箸が発生したと言われています。

中国の殷の時代に発生した二本棒のお箸は、稲作文化とともに
日本に伝来しました。
*殷(いん)の時代とは、中国王朝で紀元前17世紀頃 - 紀元前1046年。


お箸の歴史_jimdo┃箸の発生は、火の発見に起因する。┃
2013/12/06 

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二本棒の箸

┃二本棒の箸┃

現在の箸のルーツに2つの説があります。

その1つが二本棒の箸

二本棒の箸は、中国が発祥地とされています。


「礼記」(紀元前1000年~100年)に世界で初めて
「箸」という文字が記載されています。

日本には、推古天皇15年(607年)の時、遣隋使がもたらし、
聖徳太子が匙とセットで箸をつかったのが日本で最初とされています。

中国から日本に入ってきた寸胴の2本棒のお箸は、「はさむ」お箸。

┃関連┃
もう1つの箸のルーツは、日本独特の形態の「竹折箸」があります。

お箸の歴史 二本棒の箸
2013/11/19

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日本独特の「竹折箸」

竹折箸

┃日本独特の「竹折箸」┃

現在の箸のルーツに2つの説があります。

中国から入ってきた寸胴の二本棒のお箸と
日本古来のお箸が「竹折箸」です。

一本の竹の中央を薄く削り折り曲げて
ピンセットのように摘む事ができる「竹折箸」

「竹折箸」は、神様にお供えする神饌など手づかみできない
ものを摘むために古よりつかわれていた日本古来のお箸の形態です。

今でも新嘗祭や大嘗祭でも使われています。
*新嘗祭(にいなめさい)(にいなめのまつり)又は音読して(しんじょうさい)ともいう。宮中の儀式の一つで,11月23日天皇が五穀の新穀を天神地祇(てんじんちぎ)に供え,天皇みずから食してその年の収穫に感謝する。一年一度のを〈新嘗〉,天皇一代一度のを〈大嘗〉と区別するようになった。
*大嘗祭(おおにえのまつり):天皇に即位して最初の新嘗祭を大嘗祭と呼ぶ。
*現代でも、新嘗祭まで新米を口にしない習慣も稀に残っているとの事。

中国から日本に入ってきた寸胴のお箸は、「はさむ」お箸。

日本のお箸(竹折箸)は、鳥がついばむように「つまむ」お箸。

お箸の歴史 日本独特の「竹折箸」
2013/11/20

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│神々の箸│

jimdo│神々の箸│

お箸は、当初神に食べ物を供える為に使われていた祭器でした。
手づかみできないものをつまむ日本古来のピンセットの
ような形の竹折箸です。 

神々は、まず箸に依りつき、それを使ってお供えした食事を召されると
いわれています。

そして、箸は神々の依り代でもありますので霊木で作ることを
常としました。

松、柳、杉、桧(ひのき)などの霊木で作られました。

神様に供える祭器としてのお箸は、上述の霊木を使い
中太両細箸(中太両口箸)です。

 jimdo[歴史]│神々の箸│
  2013/12/09

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┃霊木で作る事を常としたお箸┃

中太両細箸(中太両口箸)
柳中太両口箸(中太両細箸)

jimdo【歴史】┃霊木で作る事を常としたお箸┃

お箸は、古くより神々の箸と言われてきました。

神々は、まず箸に依りつき、その箸を使って
お供えした食事を召されるといわれています。

神様にお供えした神饌(しんせん)を神様が召され
その後に人が頂くことで、神様のご加護をいただくと
いう意味で祝い箸に使う中太両口箸(両細箸)があります。

そのお箸は、古くより霊木といわれている柳、杉、桧、松など
をお箸を作る事を常とされてきました。

神の依代(よりしろ)とは、心霊が依り憑く(よりつく)対象物の事。


お正月で使われる柳の中太両細箸(中太両口箸)などがその(ハレの日に使う箸)代表です。
*近年は、お正月の祝い箸の素材は、アスペン素材が多く市場で
使われています。
もちろん、神様と人が共にいただくという中太両細箸(中太両口箸)と
いう同じ形状です。


柳両細箸の画像

参考
千利休が考案したという利休箸(杉の中平両細箸)もハレの日のお箸。

ハレとは、儀式や祭りなど「非日常」の事。
ケとは、普段の生活である「日常」の事。

jimdo【歴史】┃霊木で作る事を常としたお箸┃
2013/12/13

imdo【歴史】┃日本の繊細な箸使い┃

imdo【歴史】┃日本の繊細な箸使い┃20131217

お箸を使い食事をする国は、世界に中国、朝鮮半島、ヴェトナムなど
があります。

しかし、日本とは違う箸使いなのです。

中国、朝鮮半島、ヴェトナムは、匙と箸を一緒に使い食事します。
お箸は、「つまむ」という機能です。

一方、日本は、匙を使わず箸だけで食事をいただきます。
お箸の機能は、「はさむ」「つまむ」「支える」「運ぶ」
「切る」「裂く」「ほぐす」「はがす」「くるむ」「まぜる」
「押さえる」「すくう」の機能を持ちます。

又、日本文化には、直箸を嫌う文化があります。
日本は、料理を取り分けるお箸と自分が使う箸を分けて使います。

中国は、卓の中央の大皿からめいめいの箸(直箸)で料理を取り分ける習

慣があります。
中国は、取箸を使わないのは、同じ料理を一緒にいただくという親しさの
表現との事です。

日本文化は、箸使いの作法が沢山あります。

たとえば、

「箸先五分、長くて一寸」
*食事を頂くとき、箸先を汚さない事がたしなみである事。

お正月の祝い箸(祝箸)など、自分が使う箸、家長が使う箸、
取箸までキチント分かるように大晦日に家長が
家族の名前や取箸を箸紙に書き記し神棚に供えるのです。
*取箸用として箸紙に書く名前も、関東と関西では
異なります。

このような事から沢山のお箸の作法があります。


imdo【歴史】┃日本の繊細な箸使い┃20131217